LANDMARK 2 Lesson 3 Saint Bernard Dogs

Lesson 3
Saint Bernard Dogs セントバーナード犬

Part 1 本文和訳

人間と犬はおよそ 1 万 5 千年にわたる友情を共に持ち続けています。その間,犬は人間のためにペット,狩猟犬,警察犬,もっと最近では盲導犬,セラピードッグとなるような多くの役割を果たしてきました。私たちは犬を最良の友や仲間だと考えています。特にスイス人は彼らの巨大な犬,すなわちセントバーナードに強い愛着を持っています。

「セントバーナード」という名前は,雪深い西アルプスにあるグラン・サン・ベルナール・ホスピスに起源があります。そのホスピスは,スイスとイタリアの境にあるグラン・サン・ベルナール峠を越える旅行者のために 1050 年ごろ建てられました。

17 世紀に,セントバーナード犬はホスピスで救助犬として働き始めました。最初,修道士たちは彼らを番犬として使ったのですが,修道士たちはすぐに彼らの救助犬としてのすばらしい能力に気づきました。セントバーナード犬は雪の中に深く埋まった人々のにおいをかぐことができました。彼らは超低周波音を聞いて嵐や雪崩を予測することさえできました。過酷な気象条件において,彼らは 300 年にわたって多くの犠牲者の命を救ってきたのです。

Part 2 本文和訳

ホスピスの犬たちの中でも,1 匹の犬がほかの犬より傑出しています。彼の名前は「バリー」といいました。彼は雪深いアルプスの奥深くで 41 名の命を救いました。彼の最も有名な救助は 1 人の少年の救助です。バリーは洞窟で少年が眠っているのを見つけると,顔をなめて少年を起こし,背中に乗せてホスピスまで運びました。バリーは大変優しい犬でしたので,少年はバリーをとても信頼し,その背中にしがみついている間,少しも恐怖を感じませんでした。

スイス人のある動物心理学者はかつてこう述べました。「バリーのような偉大な犬を私たちは見たことがない。彼はよくホスピスを離れて吹雪の中へ出かけて行った。来る日も来る日も,彼は雪崩の下に埋まった不幸な人々を探して山を捜索したものだ。彼は自分で(埋まった)人々を掘り出して意識を取り戻させた。彼にできないときは,助けを求めて大急ぎでホスピスへ戻った。」

バリーはスイスにおいてセントバーナード犬の偉大な名声を象徴しています。彼らはしばしばスイス人に英雄と見なされているのです。

Part 3 本文和訳

2004 年 10 月,スイスの多くの人々は地元の新聞で次のニュースを読んでショックを受けました。

セントバーナード救助犬,売り物に

昨日,グラン・サン・ベルナール・ホスピス(標高 2,469m)の修道士たちは,彼らの犬を売却することになっていると発表した。ホスピスに一握りの修道士しか残されていない今,彼らは残っている 18 匹の犬の世話をするのが困難だとわかった。17 世紀以降,伝説的なセントバーナード犬はスイスとイタリアの境にあるアルプスのホスピスで飼育されてきた。彼らは長い間,ヨーロッパのアルプスで最も険しい経路の 1 つであるグラン・サン・ベルナール峠付近で救助犬として働いてきた。過去 3 世紀にわたり,ホスピスの犬たちは遭難した旅行者やけがを負った旅行者を 2,500 人以上も救助してきた。しかし近年では,彼らの救助の役割はヘリコプターや現代技術によって引き継がれている。今日では,彼らは単にホスピスの顔となっている。近い将来,この犬たちは新しい飼い主のもとに連れて行かれると思われている。

Part 4 本文和訳

この衝撃的な発表を聞いて,スイス人は犬たちを困難な状況から救い出そうと立ち上がりました。彼らはセントバーナード救助犬の歴史を保存することを自分たちの義務だと考えたのです。彼らは伝説の救助犬の名前にちなんだバリー財団と呼ばれる団体を設立するために共に行動しました。財団はホスピスから 18 匹の犬たちを購入しました。財団は今,アルプスのふもとにある西スイスの町,マルティニという町の犬舎で犬たちの面倒を見ています。

夏の 4 か月間だけ,多くの避暑客を引きつけるためにホスピスへ戻ってきます。ジュネーブの銀行家からの多額の寄付のおかげで,セントバーナード博物館がマルティニに建てられました。

セントバーナードがスイス人に深く愛され,非常に真価を認められているのも不思議ではありません。これは単にその犬が愛らしく友好的だからではなく,スイス人にはその犬との長く深い関係があるからです。このことがまさにセントバーナードがスイスの国犬である理由なのです。