GENIUS 1 Lesson 4 Borneo’s Moment of Truth

Lesson 4

Borneo’s Moment of Truth

ボルネオの正念場

Part1 本文和訳

みなさん、今日は。私の発表にようこそ。アグング・アラタスです。インドネシア出身です。今日の私の発表は、ボルネオにある熱帯雨林の破壊についてです。

世界のこの地域についてはそれほど多くは知らない人もいるかもしれませんから、基本的なことからはじめます。ボルネオは世界で3番目に大きい島で、日本の2倍近い大きさです。この地図に見るように、ボルネオは赤道直下にあります。3つの地域があり、それぞれインドネシア、マレーシア、ブルネイによって統治されています。インドネシア領は、面積も人口も共に島の70%以上になっています。

昔からずっと、世界中からやって来た人たちが、ボルネオから豊富な天然資源を奪っています。サイの角を求めてやって来た人もいましたし、コショウや金を求めてやって来た人もいました。19世紀初めに、ボルネオ島がイギリスとオランダの支配下に入った後、ボルネオの熱帯雨林が伐採され始めました。

Part2 本文和訳

ボルネオ島の野生生物を示す写真がここに数枚あります。ボルネオは野生生物が驚くほど多様性に富んでいます。世界で一番大きな花を含め、15,000種を超える植物があります。ゾウや絶滅寸前のサイ、そして、もちろんボルネオの象徴オランウータンを含め、動物の種類も多様性に富んでいます。

そうした動植物にとっての棲みかになっている森林破壊が進むことで、こうした素晴らしい生物多様性が、深刻な脅威を受けていることは悲しい事実です。過去20年の間に、毎年約8,000㎢も切り開かれてきました。それは静岡県よりも広い面積です。ボルネオの野生生物のうちのほとんどが、数年で棲みかを失うだろうと言う人もいます。

政府は最近、木材の不法伐採を遅らせる政策をとっていますが、その一方で心配すべき他の問題もあります。ヤシ油の需要がとても大きく、ここ20年で、アブラヤシのプランテーションがボルネオ中に広がってきています。このような単一作物のプランテーションを広げることは、熱帯雨林の広い地域を切り開き、生物多様性を減らす結果になります。

Part3 本文和訳

次に、ボルネオでの保護に影響を与える大切な事実は、ほとんどのインドネシアの人が極めて貧しいことだということを、みなさんは理解しなければいけません。公園や保護区として広い地域を取っておくことは、一番よくある方法ですが、ボルネオのインドネシア領では少なくともうまく行っていません。これは、資金不足と地元の人たちの支援不足が原因です。ボルネオの野生生物を守るためには、古い考え方を見直し、保護の新しい方法を見つけ出すことが必要になるでしょう。

私の主張を裏付けるために、ボルネオで活動している2人の自然保護活動家の2つの意見がここにあります。

1人は次のように言っています。「ボルネオで暮らしてるいっぱいの人が材木会社のお金で育ってるんだ。僕もなんだ。パパは小さな衣料品屋さんをやってて、店で使われるお金は木材から来ているんだから。そのお金のおかげで、学校に行けたし、教育も受けられたんだ。」

もう1人はもっと明確に次のようにと言っています。「飢えの問題を解決することが何より大切なのよ。もっと優れた健康、よりいい教育、今より良い経済状況――こうしたことがうまく行けば、自然保護はずっと簡単になるはずよ。」

Part4 本文和訳

実際、たくさんの自然保護活動家は、手つかずの熱帯雨林という時代遅れの考えを捨てるべきだということに同意しています。ボルネオにとっての将来は、持続的な発展が可能な範囲で木を伐採し、人々のためにある程度のお金を儲けることと、野生生物のある程度の多様性を守ることの2つの間のバランスを取ることにあると自然保護活動家は考えています。ボルネオ島全体をアブラヤシだけの単一作物のプランテーションに変えてしまうことは、言いかえれば、お金はたくさん手に入るけれども、豊かな多様性を失うということは、もちろん、賢明なことではありません。しかし、素晴らしい森はあるけれども、お金がまったくないというのも、同じ様に愚かなことだと言わなければいけません。

最後に、世界に向けての私からのメッセージがあります。もしも私たちが、ボルネオの森を保護し、素晴らしい生物多様性のうちの十分な部分を守り、オランウータンが巣を作る場所を持てるように確実にしたいと思うなら、これを実現する方法は1つしかありません。私たちは、ボルネオに暮らす人たちが、より良い生活を送る方法を見つける必要があります。森全体をアブラヤシのプランテーションに変える必要のない、より良い将来を提供する方法が必要なのです。
私の発表を聞いてくれてありがとう。何か質問はありますか?