ELEMENT 2 Lesson 3 Unwanted Bicycles in Need

Lesson 3
Unwanted Bicycles in Need 不必要な自転車求む

Part 1 本文和訳

  今日,多くの人々が自転車の利点について考えている。自転車は,お金やエネルギーの節約になる。仕事や学校に行く途中で,人々は駅まで自転車に乗る。しかし,これはたいてい,駐輪場の不足をもたらす。今度は多くの自転車が道にとめられ,人々に迷惑をかけている。

  日本では,2008 年に,合計で 238 万台の放置自転車が,地方自治体によって通りから撤去された。そのうち約 120 万台が持ち主に返され,60 万台以上がごみとして捨てられた。残りはどうなったと思うだろうか。 19 万 6,026 台の放置自転車のうち,約78%が再利用され,21%以上が外国に送られた。こういった自転車は長い道のりを旅して,それらの国々でさまざまな役割を与えられたのである。

Part 2 本文和訳

  ザンビアの小さな村で,シャキリナという名前の若い女性が,突然泣き叫び始めた。彼女は出産しようとしていた。助産師が,シャキリナの出産には問題があると気づき,医師に診てもらったほうがいいと言った。しかし,いちばん近い病院は,村から 35 キロメートル離れている。車もバスもないので,徒歩で8,9時間かかる。妊娠中の女性が,そのような長い道のりを病院まで歩けるだろうか。

  これは特別なことではない。アフリカの地方の人々には,医療施設が不足している。多くの母子が,出産時に亡くなっている。実はザンビアでは,10 万人中約 470 人の女性が出産で死に,1,000 人中 141 人の子どもが,5歳の誕生日前に死んでいる。そのような国では,多くの母親が,出産のために病院に出発するときに,「二度とあなたたち(家族)とは会えないかもしれない。」と言うのだ。

Part 3 本文和訳

  シャキリナは以前,最初の子どもを失うという,つらい経験をしていた。そのとき,彼女は手遅れになるまで病院に行くことができなかった。「まだ間に合ううちに行きましょう」と,シャキリナは病院に行くことを決めて言った。
「じゃあ急いで!」と,シャキリナを自転車の後ろに乗せながら,助産師が言った。6 自転車は標準的な安い自転車で,でこぼこ道には適していなかった。助産師はできる限り速く自転車をこいだが,シャキリナがあまりにもひどい痛みを覚えるたびに,彼女たちは何度も立ち止まらねばならなかった。彼女たちは,シャキリナはまた赤ちゃんを失うのではないかと心配し始めた。彼女たちが村を出たのは深夜だったが,病院に着いたときには,日が昇るのが見えた。彼女たちはちょうど間に合ったのだ。シャキリナはついに,男の子の母親になった。

Part 4 本文和訳

  彼女たちを運んだ自転車は,かつて日本の放置自転車だった。NGO と日本の地方自治体は,ともに「自転車救急車計画」に取り組んでいる。日本の地方自治体が自転車を使えるように用意し,NGO が,患者のための交通手段がないアフリカの村々にそれらを提供している。これらの自転車はごみから救い出され,それから,(本来とは)異なった目的のために使われている。人命救助である。

  「発展デザイン協会」(DFD)は,ザンビアのような国々で,緊急輸送の時間を改善するために,数種類の自転車救急車を作り出してきた。彼らは,地域の人々から入手した,あまりお金のかからない,木材のような地元の材料を使っている。DFD は特に,車が見つからないか,車が実用的でない地域のため,そういった自転車救急車を提供している。将来彼らは,アフリカの地域に,自転車救急車計画をもっと広げていくだろう。