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Further Reading 3 Pyramids ピラミッド

  エジプトの大ピラミッドは,古代世界の七不思議のリストに載っている。ピラミッドを取り巻く謎は,今なお世界中の人々にとって魅力的である。ピラミッドはいつ建てられたのか。 どういう目的でピラミッドは存在したのか。 解明された謎もあるが,いまだ解決されないままの謎もある。解決されていないすべての謎の中でも最大のものは,これらのピラミッドがどうやって建てられたのかということだ。

  大ピラミッドがどのようにして建てられたかを説明する学説はいくつか存在した。最初の説では,ピラミッドは巨大な直線の坂を使って建てられたと提唱されている。その説によると,ピラミッドが高くなればなるほど,建築用ブロックを坂の頂上まで運べるように,坂も高くなっていったという。しかし,この説には問題がある。人間が石のブロックを引き上げるには,5%の傾斜が限界だと信じられている。もしそうなら,その坂も約 1.6km の長さでなければならない。そのような坂を建設するには,ピラミッドそのものを建設するよりも多くの時間と手間が必要だろう。その上,もしこれが真実ならば,その場合は,たった 500m しか離れていないところで採石されたブロックは,ピラミッドの頂上まで長い往復の旅を必要としただろう。

  もう1つの説では,ピラミッドの外側に,らせん状の坂が建設されたとしている。そのらせん状の坂があれば,巨大な坂は必要なかっただろう。さらに,この説によると,なぜそのような坂の遺跡が見つかっていないかも説明がつく。ブロックが切り取られた場所の位置の問題も説明できる。

  しかし,この説にも欠陥がある。もしそのような坂がピラミッドの外側に建設されていたとすれば,ピラミッドのそれぞれの角で正しい角度を測ることはできなかっただろう。外側に坂があることで,作業員が危険にさらされただろうことも指摘されている。きわめて暑いエジプトの気候のもとで作業をすることは,作業員に非効率な作業をさせることになっただろう。

  急進的な新しい考えが,フランスの建築家,ジャン・ピエール・ウーダン氏によって提唱された。彼は,建築家の視点から新しい学説を生み出し,3Dソフトを使って,大ピラミッドのコンピューター・モデルを作った。彼は,ブロックを頂上まで押し上げるために,坂は実際に使われたと結論づけた。しかし,この説が以前のものと異なっている点は,坂はピラミッドの内側に建設されたと考えているところである。

  彼の説によると,ピラミッドの下3分の1を建築するために,その外側にある直線の坂を使ってブロックを引き上げたのだという。この坂は,ピラミッドの頂上に達するために必要とされるものより,かなり短いものだった。それから,ピラミッドの下部が外部の坂を用いて建てられている間に,もう1つの坂が,ピラミッドの内部に建設されていた。ウーダン氏によると,ピラミッドの残りの部分は,この内部の坂を使って建てられたという。作業員たちは,ピラミッドの下部が完成すると,この坂を使い始めた。
そのとき,外部の坂は取り除かれ,それを建設するために使われていたブロックは,ピラミッドを建築するために再利用された。この説は,修正版の(外部の)坂説の欠陥を説明しているように思える。

  フランスのチームが 1980 年代に大ピラミッドを調査したとき,彼らはピラミッドのさまざまな部分の密度を測るために,超小型重量密度測定機を使った。彼らは,ピラミッド内部に隠れた部屋を発見した。フランスのチームは,これらの部屋は,それ以前に発見されていた大きな部屋ではないと結論づけた。ピラミッドのコンピューター分析によって,奇妙な画像が現れていたが,彼らはそれを説明することができなかった。しかしながらその画像は,ジャン・ピエール・ウーダン氏の学説で予測された,ピラミッド内部のらせん状の坂と一致していた。

  もしさらなる研究が許されれば,何世紀もの間,世界中の人々を魅了し,いまだ挑戦意欲をそそっている謎の答えを,私たちはついに見つけるかもしれない。いつか私たちは,5,000 年前に生きていたエジプト人の知恵を完全に理解することができるように
なるかもしれない。