CROWN 2 Lesson 5 Txtng – Language in Evolution –

Lesson 5
Txtng―Language in Evolution―
文字通信 ̶ 進化する言語 ̶

(pp.66-73)

 世界での携帯電話の急速な増加は言語に影響を及ぼし始めている。この新しい技術が言語の変化をどのように引き起こしているのかを見てみよう。

Section 1 本文和訳

 携帯電話の技術は、私たちが互いに情報を交換する方法を多くの点で変えた。私たちは電車に乗っていても、仕事場でも、あるいはどこにいても、いつもメッセージを送受信しているように思える。最近のある調査によると、平均的なアメリカ人の10代の若者は、ひと月2,779通のメールをやり取りするという結果が出た。世界人口の半数以上が携帯電話を所有しており、ショートメッセージ、すなわちメールは今や地球規模になった。

 しかしここ数年で、人々の中にはメールのやりとりは私たちの言語を破壊しつつあるかもしれないと心配し始めている人がいる。もし“What RU sayin?”や“cu in 5 min”のようなメッセージを受け取ったらどう思うだろうか。これらのメッセージは格好いいと思うだろうか、それともただ悪い英語だと思うだろうか。判断する前に、まずはメールの特徴をいくつか、より注意深く見てみよう。

Section 2 本文和訳

 文字通信(メール)の特徴のひとつは略字を使うことである。すなわちbeをb、to/tooを2、atを@のように、ことばやことばの一部を表す文字や数字、記号を使うことだ。それらはまたいっしょに使われることもある。たとえばb4(before)、@oms(atoms)、2day(today)のように。

 文字通信(メール)のもうひとつの特徴は頭字語を使うことだ。N(no)、G(grin)、W(with)、Y(yes)のように、それぞれの単語の頭文字がその語を表すのに使われる。また頭文字はフレーズあるいは文の中の単語としても使われる。たとえばIMO(私の意見では)、NP(問題ない)、LOL(大声で笑う)、CMB(折り返し電話をする)のように。

 ときには真ん中の文字を抜かしたり、最後の文字を落としたりして単語を短くすることがある。たいていは子音字より母音字が落とされる。たとえばplsed(pleased)、msg(message)、txtng(texting)のように。また中にはarr(ive)、diff(erence)、esp(ecially)のように単語の一部を省く人もいる。thanx(thanks)、thru(through)、fone(phone)のように奇妙なつづりさえ文字通信(メール)の中には見られる。

 さらに、新たな効果を創り出すためにこれらすべての特徴が合わさっていっしょに使われることもある。たとえば2bctnd(続く)やcu2nite(では今夜ね)のように。次のメールがどんな意味かわかるだろうか。

「迎えに来てもらいたい?」
「きみといっしょにいたい」
「私もあなたに会いたい。6時にハチ公前で待っています」
解答は187ページを見なさい。

Section 3 本文和訳

 どうして人はメールするときにこのように書くのか。それは、携帯電話の画面は小さく、キーボードもとても小さいからだ。さらに、略語はさまざまなことを速め、そしてひょっとしたら、お金を節約しさえするだろうから。もしことばが意味を失うことなく短くできるなら、これは全過程を速めることになるだろう。

 もうひとつの理由は、メールを打つことがまさにことば遊びのように、単純におもしろいからである。ひとりの人が略語を紹介する。そうすると次の人がその略語を使って遊ぶ。基本のIMO(私の意見では)から、次のようなことば遊びが見られる。

 IMHO(私の控えめな意見では)
 IMHBCO(私の控えめな、しかし正しい意見では)
 IMNSHO(私のそれほど控えめでない意見では)

 ことば遊びの精神はさらにもっと深めることができる。2001年に英国の新聞であるガーディアンが、第一回のメールによる詩のコンテストを開催した。携帯電話の画面に160文字以内の制限で詩を書かなければならなかった。それは成功をおさめた。7,500通近い詩が出品された。ガーディアンは2002年にもそのイベントを開催し、そして次の詩が1位を受賞した。

 私はあなたが歩く地面に私の写真を置きました
 そうすれば、太陽がまさに申し分なく照り注ぎ
 雨が私を洗い流さないならば
 いつかあなたが私をちらっと目にして
 つき合う相手として選べるように

Section 4 本文和訳

 メールは創造的かもしれないが、私たちの言語を壊しているのだろうか。実際、メールの特徴のほとんどは長年ずっと使われているように思われる。頭字語の使用はとても古い。ラテン語のpost meridiem(午後)を表すp.m.の使用は、早くも1666年に英語で使われたことが知られている。IOU(私はあなたに借りがある)は1618年以来ずっと使用されている。もっと近年ではFYI(ご参考に)、ASAP(できる限り早く)、M.D.(医学博士)がある。同じことが語を短くすることに当てはまる。語を短くするということは、英語が書き留められはじめて以来ずっとおこなわれているように思われる。exam、math、photoのような語は、とてもよく知られているのでそれらは新語になった。

 メールに関して本当に新しいことは、cu2nite(今夜会いましょう)のように特徴を組み合わせて使用することである。大事な点はいつメール言語を使い、いつ使わないほうがよいかを知らなければならないということである。実のところ、これは思っているよりも易しい。多くの人は、子どもでさえも、メールを読む人の違いに十分気づいているように思われ、相手に合わせて、自分たちのメッセージを変えることができる。

 私たちの中には文字通信(メール)を嫌う人もいるし、大好きな人もいる。どう思っているにしても、メールは創造的になることができる、そして言語を新しい状況に適応させることができるという、私たちの能力のいちばん新しい例である。メールの中に私たちは言語の進化を見ることができる。